寒い季節に身体を暖かく包んでくれる毛糸のセーター。その毛糸は、羊の毛に撚りを加えて糸にしたものです。毛糸を手作りする時は、紡ぎ車やスピンドル(紡錘車)を使いますがワークショップ「アートな糸を作る」では、特別な道具を使わずに「糸ができる不思議」を親子で協力して体験しました。
ワークショップの前には、長年良質な原毛を生産している牧畜家による「羊と人のつながりについて」レクチャーを行いました。
原材料である素材が生まれる背景や、その過程、モノづくりを支える社会や文化について、感じ学んでもらうことを目指します。

kids

主催者公益社団法人日本クラフトデザイン協会

「羊毛・糸」 小学生 6歳以上12歳迄

親子ふれあいワークショップ「アートな糸を作る」

身近な糸はどのように出来ているのか その工程を羊毛のホワホワな感触を感じながら、楽しく体験してもらう

一番古い家畜として人の暮らしに寄り添ってきた羊の話を牧畜家の方の実体験を通して聞くことで、素材の背景の一端を知る機会とする。

所要時間全120分

実施対象小学生の親子

つくりかた

1

「羊との暮らし」の
お話

牧畜家の方のお話から始まりました。愛情を注いで羊を育てる酪農の仕事の話や毛刈りの話まで普段なかなか聞けないことがたくさんありました。

2

工程をデモンストレーション

できあがった羊の糸にいろいろなものを結びつけたヒモを撚り合わせてアートな糸に仕上げます。

3

羊毛から糸を作る1

(親)ローラッグを一つ手に取り、片方の端から羊毛を細く引き出します。

ハンドカーダーで方向を揃え解して丸めたものをローラッグといいます。
親子一緒の作業となります。

1~3.うながしの言葉

4

羊毛から糸を作る2

引き出した羊毛をボールペンの軸にセロテープで留めます。

5

羊毛から糸を作る3

(子)羊毛を巻き付けたボールペンを持ち
(親)ローラッグに軽く手をそえて持ちます
(子)ボールペンを時計と反対方向にグルグルまわして羊毛に撚りを入れながらボールペンに巻き取ります。

6

羊毛から糸を作る4

ローラッグ一つ分、ボールペンに全部巻き取れたら、ひきのばして1本の糸にし、両手のひらで出来た糸の端をしっかりはさみ、撚りを追加します。右手を上に左手を下にずらすことで撚りを追加することができます。

(親)毛を引き出すようにしますが、力を入れて引っ張ると、ちぎれてしまいますから気をつけて、(子)しっかり回しましょう。

5.うながしの言葉

7

アートな糸にする1

(親)前の工程で作った紡ぎ糸にそえ糸をそわせて、2本又は3本一緒にして時計の方向に撚り入れます (両手のひらを合わせ、右手を下にずらします)
(子)片方の端をしっかり持っていてください。

8

アートな糸にする2

糸の両端を結び、できあがった撚り糸が解けないようにしましょう。
アートな糸の完成です。

9

(参考)

オリジナル そえ糸

そえ糸をプラスしてアートな糸にしましょう。
リボン、布切れ、ビーズ、ボタンなどなど…
お気に入りのものを用意し、細い糸に結びます。

7〜9.うながしの言葉

レシピ

親子ふれあいワークショップ「アートな糸を作る」

実施者の準備

羊毛 1本のアートヤーン1.5〜2mの場合、 1.5〜2gのローラッグ
糸・リボン・ボタン等
はさみ
セロテープ
鉛筆かボールペン

開催を可能にする条件・設備

●実施時期

限定された条件は特にありません。

●実施場所

限定された条件は特にありません。

●講師・ファシリテーター

  • 羊や羊毛のお話をする講師
  • アートヤーンの制作指導と進行を担うファシリテーター

●機材等

羊のお話など実物を紹介できないものについて資料を見せるための機材

成功させるコツ、ポイント

  • ホビーショップなどでフェルト用の解したカラー原毛は手に入りますが、当協会のワークショップでは、作家が使用する質の高い材料をワークショップに提供しています。
    理由の1つとして、地球の贈り物である素材のお話を聞きます。ここでは牧畜家のお話を聞きました。そのために、牧場で提供される羊毛を子ども達に見せる必要がありました。
    ですので、きちんと下処理がされた後に各色に染めて、ハンドカーダーで微妙な色になるように混ぜられた原毛を使用して欲しかったので、準備に手をかけました。

ワークショップの生い立ち

暮らしの美しい道具であるクラフト作品は、地球からいただく素材を生かすことで創られています。
次世代を担う子供たちを対象に素材の特徴や背景を学びながら、モノづくりを体感します。素材を扱うプロフェッショナルである日本クラフトデザイン協会会員の指導のもと、子供たちの柔らかな感性に委ね、実際に手を動かして素材の持つ特質を感じてもらい、身近なクラフトデザインの工程やその工夫を感じてもらいます。
また、ワークショップに先立ちセミナーを行います。原材料である素材が生まれる背景や、その過程、モノづくりを支える社会や文化について、その分野の専門家によって楽しくレクチャーします。

感想

楽しかった。羊を見てみたい。
児童
自分では思いつかない事を実際に体験できました。
児童
プレゼントのラッピングにいいと思った。
児童
親子で参加できてよかったです。編み物が好きなので使う毛糸について話したい。
保護者
親子で協力し合っての作業はこれからも大切な時間として参加者の心に残ったと思います。
自然の良質な素材にふれることで、本当の良さを感じるきかっけになったらと思います。
事業実施者

主催者情報

親子ふれあいワークショップ「アートな糸を作る」

身近な糸はどのように出来ているのか その工程を羊毛のホワホワな感触を感じながら、楽しく体験してもらう

一番古い家畜として人の暮らしに寄り添ってきた羊の話を牧畜家の方の実体験を通して聞くことで、素材の背景の一端を知る機会とする。

メソッドコンテンツ開発者公益社団法人日本クラフトデザイン協会
講師公益社団法人日本クラフトデザイン協会 正会員
イベント名親子ふれあいワークショップ「アートな糸を作る」
会場インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター
実施主体#公益社団法人日本クラフトデザイン協会
実施日2017年1月14日
ワークショップ参加人数一回につき 親子15組30人
運営人数公益社団法人日本クラフトデザイン協会 正会員 10名
所要時間全120分
実施対象小学生の親子
本ワークショップに関するお問い合わせ先機関名  公益社団法人日本クラフトデザイン協会
担当部署 事務局
担当者  西川 雅典
TEL:03-6455-5533 FAX:03-6455-5534
Eメール:info@craft.or.jp


伝えたいこと#ものづくりの面白さを伝えたい
ジャンル#テキスタイル #アートヤーン #糸
対象年齢#小学生・6歳以上12歳迄
所要時間#半日・100分以上
キーワード#クラフト #テキスタイル #羊毛 #アートヤーン  #糸