オールジャパン工芸連携

日本工芸週間2025を開催します

日本工芸週間2025

工芸の素のもと 人・自然・道具 ― 伝統素材を、未来の資源へ。― Heritage Resource:素材の新たな価値とつながりを拓く
会場:北の丸公園・旧近衛師団司令部跡
主催:日本工芸週間実行委員会
共催:一般社団法人ザ・クリエイション・オブ・ジャパン・一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジ
ャパン(キーパーソンズセッション)
統括デザイナー:Product Design Center 鈴木啓太

美しい工芸の源には、いつも美しい素材が存在します。日本各地の自然素材は、単なる「材料」という
言葉を超え、風土と人の営みが数千年にわたり織りなしてきた知恵と技の結晶そのもの。いま私たちは、
そんな素材の美しさと尊さに、改めて向き合う時を迎えています。
木、紙、土、石、竹、布、漆──。 これらの素材は、つくり手の手元に届くまでに、植栽・管理・収
穫・乾燥・精製など、気の遠くなるような工程を経てその輝きを増します。世代を超えて受け継がれて
きた知恵と技の営み、それ自体がまさにひとつの「工芸」です。
しかし今、その価値を支える現場は深刻な危機に直面しています。 生産の断絶と担い手の不在、不均衡
な価格体系、制度との乖離。さらには作家や職人でさえ「必要な素材が手に入らない」「品質や供給が
安定しない」といった課題に日常的に直面しているのです。
本展では、こうした現実に向き合いながら、自然素材を「Heritage Resource(ヘリテージ・リソー
ス)」として捉え直し、その背景にある風土・技・道具をひもときます。素材の価値を社会全体で再発
見・共有し、次世代へとつなぐ視点を育む、新たな発見に満ちた空間です。

●展示構成
第一部|素材美の体感
和鉄、紙、絹、土など、日本の工芸を支えてきた素材に光をあて、その美しさと尊さを空間全体で体感
できる展示です。「編む、織る、叩く、描く、磨く」といった根源的な動作によって生み出された工芸
作品を、素材や道具とともに紹介します。完成品の背後にある、目には見えない時間の積層と身体の記
憶に触れる場です。
第二部|素材の伝統から未来を拓く「素材温故未来」
伝統素材を未来へどう活かすか──。この問いに対し、つくり手・企業・研究者が集い、用途や視点の
可能性を探る“出会いと提案”の場です。分野を越えて交わることで、素材を起点とした新たな価値が生
まれる循環(エコシステム)を育み、これからの「使い手」「支え手」との新たな関係性を開きます。

●「日本工芸週間」概要
会期|2025 年11月4 日(火)‒6日(木)[3 日間]
時間|10:00-16:00(最終入場15:00)
会場|北の丸公園・旧近衛師団司令部跡(旧東京国立近代美術館工芸館)
主催|日本工芸週間実行委員会
共催|一般社団法人ザ・クリエイション・オブ・ジャパン、一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジ
ャパン(キーパーソンズセッション)
協力|公益社団法人日本工芸会、一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会、認定NPO法人趣都金澤、
NPO法人Japancraft21
協賛|湖山医療福祉グループ銀座医院(ゴールドパートナー)、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(シルバーパートナー)
サプライ協賛|株式会社マルニ木工
助成|公益社団法人企業メセナ協議会 社会創造アーツファンド
対象|高校生以上
入場料|一般1500円 高校生・大学生500円

◎特別イベントスケジュール
招待制キーパーソンズセッション
※各界キーパーソン50名 年に一度の戦略対話
ファシリテーター:丸岡直樹[文化庁文化観光推進コーディネーター/一社INAHOIRO]

Ⅰ 11月5日(水)14:00〜18:00「工芸の素のもと “ヘリテージ素材”の可能性を探り繋ぐ作戦会議」

概要|
その土地の風土と人々の営みが育んだ文化的な遺産でもある工芸の自然素材。それが「ヘリテージ素
材」です。失われてしまっては再現できない、まさに至宝といえるこれらの素材を守るため、静かで確
実な行動が始まっています。人類の知恵を再び輝かせ、未来へと繋ぐために。私たちは具体的なプラン
を持つ方々と共に、確かな一歩を踏み出します。
・第一部 14:00〜16:20(話題提供とショートディスカッション)
・第二部 16:20~18:00(交流と戦略対話)
登壇予定者(予定):
黒田慶子氏[神戸市副市長]
田部長右衛門 氏[(株)たなべたたらの里里長/田部グループ代表・田部本家第二十五代目当主]
三橋弘宗 氏[兵庫県ひとと自然の博物館学芸員]
深井桂子氏[Keiko Art International、ギャラリスト]
室瀬和美氏[漆芸家、重要無形文化財「蒔絵」保持者、日本工芸週間呼びかけ人]ほか
対象=素材生産者、工芸関係者、企業関係者、ギャラリスト、食・建築関係者、関連省庁、メディア関
係者ほか

Ⅱ 11月6日(木)14:00〜18:00「Craft Shift:工芸と「新しい市場」「社会参加」を促す作戦会議」

概要|
今、日本の工芸は大きな注目を集め、様々な分野の企業やキーパーソンが関与・支援に動き始めていま
す。この関心の高まりを、工芸を未来に持続できるための確かな力に変える時です。
一方で、その複雑な構造から「どう関わればよいか」と戸惑う声も少なくありません。
私たちは、産地から販売の担い手、経済界の方々にいたる、工芸の内外から多様なメンバーが集う議論
の場を設けます。外部の視点で工芸の世界を紐解き、あるべき関与や支援の形を議論し、具体的で価値
のあるアクションを創出する。それが私たちの目指す役割です。
著名キーパーソン多数登壇予定(近日公開)
対象=企業関係者、ギャラリスト、食・建築関係者、関連省庁、素材生産者、工芸関係者、メディアほ

・第一部 14:00~16:20(話題提供とショートディスカッション)
・第二部 16:20~18:00(交流と戦略対話)