つくるフォーラム

外に出かけたくなる「提げ茶箱(仮称)」協働製作者募集

tsukuru. × 奈良宗久

プロジェクトについて

茶道裏千家・業躰としてご活躍の奈良宗久氏から、新たなものづくりのプロジェクトが立ち上がりました。
内容は、野山でお茶を楽しむための道具をコンパクトに詰め込んで持ち運べる「提げ茶箱(仮称)」の協働制作者の募集となります。漆芸、木工、指物、竹工芸、籠や鞄制作のかた、やきもの、ガラスに加え、金工、釜師のかた、もしくは魔法瓶技術に強い工場のかたのご協力を求めていきます。

<募集にあたって>

この度、鷹峯フォーラムからのご依頼で、お茶の工芸での新たな提案。ということで有難くも受けさせていただきました。お茶を、普段のくらしのなかで身近に楽しもうとするときにお気に入りの道具を組み上げて使う「茶箱」はお茶が近くなり楽しくなります。傍らに置いておけば、すぐに点てられます。
しかし、野点であったり、天気のいい日に外に出てお茶を一服と思うときにお湯やお盆など、そういった点も含めて仕立てるものもあったらよりいいと思いました。きっかけは、先日(2017/10/11)21世紀鷹峯フォーラムのイベントで金沢 21 世紀美術館において開催された「工芸ピクニック」イベントに全国から参加してきてくれた 8 チームの審査員を依頼され伺いました折に、世界一のピクニックセットコレクターである東京ピクニッククラブが披露されたイギリスの古いピクニックセットを目にしたことです。そこにはピクニックに必要なカトラリーからすべてのものがきちんとコンパクトに格納されていて、湯沸しのコンパクトな装置が組み込まれていて、それが前方にせりだしてきて、首をかしげるとか構造的にもとても考えられていて驚かされました。

そこで今回募集したいのは、「茶箱」ならぬ「提げ茶箱」とでも仮に申しましょうか、お茶碗と茶杓はあえてその場その場であわせるために組み込まずにお湯の容れ物や、お出しするときのお盆のことなどもふまえ、振出はもちろんですが限定しないコンパクトな菓子器もなど、「世の中に、お茶が楽しくなる、そのものをつくっていこう。」という思いをもって、つくり手のみなさんにご参加いただき、チームを来年 3 月に決めて、2 年かけてご一緒につくっていきたいと考えています。

全般的に気軽にかつ実用的に少しずつ仕上げていき、茶籠でも茶箱でも、持ち運びまで考えてコンパクトなものにと思っております。漆芸、木工、指物、竹工芸、籠や鞄制作のかたなどのご協力が必要かと想像します。なお、お湯のことは初のチャレンジになりそうです。魔法瓶でも、イギリスのピクニックセットのような小さなアルコールランプと五徳、瓶掛の組み合わせでもいいと思います。金工、釜師のかた、もしくは魔法瓶などの技術に長けておられるかたのご協力が必要になるかもしれません。

あらゆる分野の全国のつくり手のかた、ベテランの方から若い人まで、さらにものづくりを高めていくプロデューサーのかた、一般のかたにも受け入れられ、茶を身近に感じてもらう工芸品として、提げ茶箱(仮称)づくりに向かってのご提案がいただけたらと思います。いままでの作品がわかるものとアイデアを書いて送っていただければ幸甚です。

1.今回制作を予定している『提げ茶箱(仮称)』の中身

陶磁器 ガラス 金属加工 木竹工 漆芸 袋師・袋物 皮革/紙 加飾など 用途
箱か籠、以下の者を包み運ぶもの(鞄、茶巾袋ほか含む)
× ×  湯を沸かす、もしくは持ち運ぶ機構
瓶掛とアルコールランプやガスコンロなど、もしくは魔法瓶。
※魔法瓶などは、既出のものでふさわしい形状のものがある場合、オリジナル制作対応が可能なメーカーも対象です
×  茶器
× ×  建水 こぼし
× × ×  茶筅筒・茶巾筒
 振り出しにかわる、主菓子干菓子問わないコンパクトな菓子器
× 盆、小皿

※茶碗と茶杓は都度合わせるので不要
※うちひとつ、チーム決定後に相談の上、いずれかのものづくりに奈良宗久氏も参加します。

奈良宗久プロフィール
1969年金沢生まれ。
大樋陶冶斎(十代大樋長左衛門)の次男。玉川大学芸術学科在学時、日展および現代工芸美術展で初入選。以降も芸術活動を続行しながら茶道の道へ。財団法人裏千家今日庵へ入庵の後、現在は、宗家直下の指導者である「業躰」として国内外を巡回。金沢でも教場「好古庵」を主宰し後進の指導に努めている。また、NHK解説出演や、松雪泰子主演映画「古都」の茶道監修など活躍は多岐に渡る。金沢市文化活動賞など受賞も多数。

2.応募・参加方法

上記制作予定物のなかで、代表作や参考作品写真、過去作られた作品があるかたはそのお写真と、およその市場価格、プロフィールもしくはレジュメ、ホームページなどの情報、上記のなかでつくってみたいもののイメージスケッチなどをお送りください。

※送付いただいたものは返却いたしません。
※本公募要綱下記にある応募用紙を添えてお送りください。

応募〆切 : 2018 年 1 月 31 日(水)必着
送付先 : 一社)ザ・クリエイション・オブ・ジャパン事務局
(郵送) 〒104-0061 東京都中央区銀座 5-3-12 壹番館ビル 3 階
Tel:03-3573-3339
(Mail) info@thecreationofjapan.or.jp

3.制作スケジュール

2018 年 1 月 31 日|参加応募締切
※書類のみの受付となります。ご送付いただいた書類は返却しません。

2018 年 2 月-3 月|応募者との面談(事務局)
※参考作品になるものをお借りするご依頼をする場合があります。その際送料はご負担ください。
返送にあたりましては事務局が負担いたします。

2018 年 3 月|提げ茶箱(仮)制作チーム決定 キックオフミーティング

2018 年 5 月|制作プラン取りまとめ・検討

2018 年 6 月―2019 年 5 月|制作 1 点~3 点
※試作品を依頼した場合、最大 2 万円まで試作品費を請求により支払います。

2019 年 6 月|CoJ 総会@国立新美術館にて成果発表
※その後、商品化の検討を行います。

4.tsukuru.プロジェクトについての注意事項

・活動歴が少ないかたには、制作指導および納品の質と納期まで監督できる第三者の推薦文があると採用可能性が高まります。
・応募された書類はお返ししません。
・応募は無料です。
・参考作品をお送りいただくお願いをすることがあります。その場合、送料は応募者各自でご負担ください。事前に事務局宛に送付内容をお知らせください。
・輸送中の破損については責任を負いかねますので予めご了承のうえご送付ください。
・お借りした作品の返送にあたりましては当方が負担いたします。
・試作についてもお願いすることがあります。試作をしても万が一採用されなかった場合、試作品コストを上限 2 万円として請求により支払われる予定です。
・各プロジェクトの募集において主体となる CoJ から業務委託を受け施工管理及び検品・納品までを担当する繋ぎ手の経費(出張交通費ほか)および事業推進費が案件ごとに採用作品代とともに計上されるしくみです。
・CoJ メンバーが「求め手」になることができ、採用されたつくり手のかたにも、本活動の持続と推進のためにご協力いただきたく、CoJ の会員ご入会をおすすめしていきます。

tsukuru. の成果について

“新たなる価値をつくる”、tsukuru.での成果は、さまざまなプロジェクトの成果発表のタイミングで進捗報告や展示などを行う機会が多くあります。つくられた作品が商品化されたり、さらなる展開があったり、情報が多く交通することによって拡がりが期待できるプロジェクトです。

全国の工芸に関わるすべての個人・工房・団体・メーカーのみなさまが対象です。国籍は問いません。